とあるブランドの専属時計デザイナーの資料を読んでいる中で、
そのデザイナーが語った言葉で、気に留まったこんな文献がありました
“ 金属はその無機質な塊に磨きを施すことによって、命が吹き込まれると考えます。
神聖さすら感じる研磨作業は、現在でも熟練した職人の手による感覚が頼りなのです。
それは、成形金型から光沢感までも転写される、樹脂製の工業製品との大きな違いでもあります。
すなわち腕時計は造形のさらに先にある領域、生命感のようなものを見つめてデザインすることが必要となり、
磨きひとつで感性への訴えかけが、大きく異なってきます ”
時計は工業製品と呼べる部分と、そうでない部分があります
人によっては伝統工芸品だと言うひと、
人によっては芸術だという人…
たしかに純粋に工業製品になってしまったら、
こんなに私たちの心を魅了しないでしょうね
ちなみにこの時計デザイナーは日本の方です
お名前を出しても良かったのですが、出さなかったのは、
単純に、当店の取扱いブランドではなかったからであって(笑)、
特にそれ以外の意味はありません
本文とこの時計は直接は関係ありません…. が、
上記で語っている研磨作業とは「ザラツ研磨」と呼ばれる研磨技術のことでして、
じつはこの写真のグランドセイコーも、
同じくザラツ研磨でケースを作ることで有名なブランドなのです
熟練の、限られた職人さんだけの手作業が介入しているワケですからね〜
やっぱり魂が宿っていますよね〜