こんにちは。
本日で、今年1月のジュネーブサロン滞在記なるブログが最終回となります。
(前回のブログはこちらから 「 SIHHジュネーブサロン2016-6」)
最終回は、世界最大の時計博物館のあるラ・ショード・フォンについて。
この日、スイスの時計産業のメッカといってもよいこの町に向かうにあたって、
一番の目的は、この時計博物館に行くこと。
その他、スイスを代表する時計メーカが数多く存在する町なので、
それらにも訪問してみたいと思っていました。
しかし、怪しげな天候。
という朝からのスタートでした。
ラ・ショード・フォンへは、チューリッヒから電車で乗り換えも含めて2時間半ぐらいかかります。
途中、ビール/ビエンヌ駅で単線のローカル線に乗り換え、山間部へと入っていきます。
車窓からの眺めはどんどん変わり不安がよぎるが、とりあえず駅に到着。
国際時計博物館/Musée International d’horlogerie
本来なら駅より歩いて10分程度ですが、道はこの状況。
ラショードフォンに着いた時点では、
ブライトリングおよびモンブリラン通り、ジャンリシャール、隣駅ル・ロックルにあるゼニス、etc…
余裕があれば時計メーカにーにも足を運べないものか、と考えていましたが
ここからさらに山間部方面の郊外に点在しているためやめました。
チャンスは今後もないわけではない。
もともと1970年頃まであった時計学校の建物をそのまま使っているようです。
展示内容は「時計」。
ただし時計と言っても、「時を計る」ものすべてを対称にしていて、
置時計、掛け時計、オートマタ、時計台で使われるような特大サイズの時計の内臓部、
タイムレコーダー、原子時計、
砂時計、木の年輪、器の水が排水口から流れ落ちる時間…
人間が、自然の力を利用しながら、
必要として生まれて、必要として進化してきた数々の「時を計る装置」を見ることが出来ました。
腕時計はそのうちのほんのほんの一部でしかないというのが印象的でした。
それでも、当店で扱っている時計ブランドが、
こういった博物館での重要資料として展示されているリアルな姿を見ると、
やはり腕時計専門店のわたしとしてもうれしいものです。
IWC、ゼニス、ブライトリング、それとセイコーもありましたが、
腕時計の展示数という意味では、本当に少なかったですね。
さて、最終回の今回ご紹介しているラ・ショード・フォンという町は人口3万7千人ほど。
ラ・ショード・フォンは世界遺産に登録されていますが、時計製造の町、という意味での登録です。
もともと時計作りの発祥はフランスから流れてきたのではないか、と言われています。
その辺の経緯はまた長くなってしまうので、省きますが、
見事なまでにスイスの時計産業は、フランスとの国境あたりで盛んです。
前回ご紹介したシャフハウゼンはドイツ寄りの町で、時計業界としてはめずらしい地域ですが、
こちらの町は、時計メーカーだらけの町。
もう少し天気の良い日に来たかったというのが本音ですが(苦笑)
まあ、それも旅の醍醐味として捉えたいと思います。
– 後記
私どもベイシススピーシーズは時計専門店として、今後も皆様に時計の愉しみをお伝えしていきたいと思っております。
時計博物館といっても、時を計るもの、という根源から教えてくれるMusee International d' horlogerieのように、
腕時計専門店といっても、機能の説明やスペックの説明だけにとどまらず、
時計を所有する事がどんなに楽しいことなのか。
まずはそんなことからお伝え出来るようなお店なれたらいいな、と思います。
一旦、SIHHジュネーブサロン2016滞在記、としては終えますが、
また、何かの折に、今回のことに触れることもあると思います。
今後も当店のブログ、ウェブサイトをご覧いただけたら幸いです。
第一話はこちらから ( SIHHジュネーブサロン2016-1)