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スイスで活躍する日本人時計師

宮本 泰成

スイスに関する報道を世界に配信する「swissinfo.ch」に、

時計産業の地ラショードフォンで活躍する日本人のことが紹介されました。

 

「最も美しかった状態には戻さない」ラショードフォン博物館の日本人時計修復師が語る信念

上記のリンク先はswissinfo.chの記事

 

 

 

ラショードフォンはスイスの北西部に位置し、

その街並みが碁盤の目のようにきれいに整っているため

それが(街並み自体が)世界遺産になっている街です。

 

ラショードフォンには「国際時計博物館」があり、

おそらく世界最大規模の時計の博物館なのですが、

ここに日本人の時計修復師がいらっしゃることは

以前から知っていました。

金澤真樹さんという方です。

 

わたしもこの国際時計博物館には、

何度か行っており、

その都度、もしお見掛けすることがあれば、

ご挨拶させていただきたいと思っておりましたが、

今のところその機会は実っていません。

 

 

さて、記事のなかで金澤さんは、

歴史ある時計の修復には難しさがあると言っています。

簡単に説明するとすれば、

 

元通りにはするとしても、改善することは出来ない(するべきでない)。

元通りにするといっても、どこまでが「元通り」で、

どこからが「改善」なのか、その境界線が非常に難しい。

 

例えば、元通りにするという意味にしても、

だいたいの時計は元はピカピカですが、

その状態へ戻すのが時計修復師としての

「元通り」というわけではなくて、

どの様な環境でどのように使われていたか、

も含めるのが、元通りの意味だと分かりました。

 

すこし説明がややこしくなりましたが、

新品にする事とも違うわけですので、

境界線が難しいと言う意味もなるほどわかったような気がします。

 

 

また、独立時計師のような華やかな世界とは違い、

地道な活動であって、本来は名前が表に出るような存在ではない。

だから時計に修復師の顔が見えては、もはや修復ではない。

 

このように金澤氏は言われています。

最後の一節が、修復師の本質を見たようで、

私には特に印象に残る言葉でした。

 

 

 

世界最大の時計博物館で、

過去の、まさしく歴史的に重要な価値ある時計の

修復に従事される日本人の方が、

海外(スイス)で活躍されていることを嬉しく思います。

 

Ph.)写真は今年の4月。ジュネーブよりヌーシャテル乗り換えでラショードフォンへ行った時のもの。およそ2時間かかります。鉄道網の張り巡らされるスイスではラショードフォンへの経路はこの他にもいくつかあります。

 

 

 

 

 

 

 

Ph.)ヌーシャテルの街並み。車窓から。ラショードフォンとまた違う美しさのある街でした。この日は晴天に恵まれ、この風景が本当に美しかったのを覚えています。

 

 

 

Ph.)ラショードフォンの国際時計博物館「MIH」。時計にまつわるすべてが詰まった魅惑の空間。重厚感が漂います。他の美術館同様に皆さん私語少なめで喋るときは小声です。テンションがあがっても決して大きな声を出してはいけません(笑)

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