みなさんご機嫌いかがですか?
今回はグランドセイコーのお話を、前 ・ 後編でお伝えしております
(前編をご覧になっていない方はこちらからどうぞ)
さて、前編では、グランドセイコーが時間をつくるためのパーツ、
「テンプ 」 の品質が世界トップクラスであると書きました
実用することを考えると
この心臓部が優れていればいるほど、よい時計と言うこともできます
反対に、いかにデザインが気に入っても
時刻がすぐに、大きく、狂ってしまっては
せっかくの機械式時計も着用する機会が少なくなってしまいます
(グランドセイコーの心臓部は実用を考慮し、最高のパフォーマンスを保持してくれます)
精度が悪い = すぐに狂ってしまう時計というのは
この「ヒゲゼンマイ 」 がイビツな巻き方をされていたり
耐久性能の低い素材でつくられていたり
テンワとの取り付けや、その後の取り付けが粗雑であったり
正確な往復運動をできないことが、大きな要因と考えられます
しかも、これは設計の段階の話です
実際に腕にはめて使ってみた後のことを考えてみると
時計に加わるいろいろな衝撃によって「テンプ 」 の性質 ・ 性能が落ちてきたり
磁気を帯びて正常に伸縮できなくなったり
いわゆる外的な要因で、機能が低下する可能性が大いににあります
グランドセイコーの「テンプ 」 は、スプロンという素材でつくられています
この特性がすばらしいのです
(上:従来のヒゲゼンマイ / 下:現在のヒゲゼンマイ)
まず、硬質なので、耐衝撃性に優れています
( 写真は従来のヒゲゼンマイと比較したもの。ピンセットで伸ばした後の戻りを
比べています。下が現行のヒゲゼンマイ。上の従来のものと比べ、硬度が高
いので変形が抑えられ、耐衝撃性が約2倍に向上されています )
そして温度変化に強い
さらに磁気にも強い
( 使用されるスプロン610という素材は、それだけで約 10.000 A/m の耐磁性があり、
従来比で約3倍に向上されています。ちなみに、4.800 A/mの耐磁性能があると、
ISO規格に定められる「耐磁時計 」 に認定されます )
製造は厳格を極めています
テンワの重さを16種類に、ヒゲゼンマイの硬さを8種類に分類して
それぞれが最適な機能を果たすようなマッチングを行います
カンペキ主義にもほどがある!
コアな部分にこそ技術をつぎ込む体質は、さすがジャパンメイド!
見えないトコに手が入るのが本物のハイクォリティー
でもシースルーバックから見ることができます (笑)
磁気からムーブメントを守るため
一般の耐磁時計がインナーケースを必要とするのに対し
(つまりシースルーバックにしてもムーブメントは見られない)
シースルーできる耐磁時計です!
ぜひお店で、日本のトップブランドをご覧ください
ご来店をお待ち申し上げます