修復師と言う職業をご存知でしょうか。
「修復」と「修理」は大きく内容が異なるのです。
ニュースなどで、どこどこの建築物が修復作業にとりかかりました。
など、聞いたことがあると思います。
歴史的な建築物を蘇らせるとき、修理ではなく修復になります。
修理の対応が過去をどこまで遡るか… または遡れるか。
修理には確かな対応が存在します。図面であり技術であったり。
なので、きちんと安心で責任の取れる対応にもなります。
修復は過去を遡り、当時の技術、設計図面、素材、あらゆる復元要素が分からない状態。
そのようなときに、必要とされるのが一流の修復師の存在です。
ご存知の方もいらっしゃるかと思いますが、太古の遺跡や建築物は
未だに設計方法における謎が解明されていないものもございます。
有名なのはギザのピラミッドなど。
スペインのサグラダ・ファミリアは急ピッチで建築が進んでますが
設計者:アントニオ・ガウディさんの図面は無く、お弟子さん達が
ガウディさんの思考を想像する… これが、ほんっとに並大抵の事では
ないと思うのです。責任重大の超プレッシャーかと。
現代では工業化が進み、人の手に培われていた技術が失われつつあります。
よく言うところの職人不足問題。
逆にコンピューターが普及して便利になっていますが。
PCや便利な機械が無かった頃は、全てが人の手作り。
その頃の知恵を紐解いていくには当時の状況から再現し
そこにいた人と同じ思想を重ねていく作業。
少し、話がズレ始めてしまいましたが修復師は遥か太古のあらゆるものを
修復する人たち。完全に職人の世界です。
昔の遺跡、建築物、名画、骨董品、複雑時計、機械人形(オートマタ)など
1996年に時計ブランド「パルミジャーニ・フルリエ」を立ち上げた
ミシェル・パルミジャーニ氏は神の手をもつ男(修復師)と呼ばれ
建築か時計か、どちらの道に進むべきかの選択肢から時計師を選択されました。
オートマタ:シンギングバードの銃
(サンド・ファミリー財団のコレクションでミシェル・パルミジャーニ氏が修復したオートマタ)
銃を撃つと、銃身から鳥が出てきてピヨピヨさえずります。
昔はこういったモノが献上品として用意されていました。
トリックコレクション:エミスフェール レトログラード ¥3,410,000(税込)
GPHG2017受賞モデル PFC493-1002400-HA1442
修復師が立ち上げた時計ブランドは、どのくらい先の時代を見据えて時計製造しているのか…
パルミジャーニは現在も修復と時計製造の両方を行っている希有なブランドです。